以前に紹介しましたが電子書籍の自炊環境が整ったこともあり、アマゾンが発表した「Kindle Fire」が発売前からかなり気になっていたんですが、残念ながら日本からは購入できないようなので、代わりに新しくなったE Ink版の『Kindle』を購入して自炊した電子書籍を読んでみました。
#1.送料含めてわずか1万円弱
日本から購入できる広告無しのモデルの本体価格は109ドルで、送料含めてもわずか1万円弱。発売直後に注文してからわずか4日ほどで届きました。Amazonお馴染みの段ボールがそのままパッケージになっていて、同梱されているものも本体、USB、薄い説明書のみというシンプルさです。写真をいくつかFlickrにアップしました。
#2.自炊したPDFを最適化
以前に紹介した「Canon DR-C125」を使って自炊したPDFだとKindleではかなり読みづらかったので、改めて読みやすく最適化しました。まずはAcrobat Proでページの余白をまとめてトリミング設定し、それを一度JPGで書き出します。次にPhotoshopでモノクロ16階調のE-Ink製電子ペーパーに合わせて16色ポスタリゼーション処理し、さらにコントラストを強めにかけて文字をくっきりさせます。
Kindleの画面サイズは「600×800px」ですが、PDFを表示させた場合は画面の端にスペースやナビゲーションが表示される関係で、実際に表示できるサイズはドットバイドットで「560×734px」とのことなので、リサイズしてPDFをまとめて完了。Photoshopのバッチ処理とAutomatorで自動化してあげれば手間はかかりません。
#3.片手で読むのに最適
こうして最適化したPDFをKindleを使って読んでいますが、iPhoneと変わらない重さで文庫本サイズというのは片手で読むのに最適なサイズですね。ページ送りは左右に配置された物理ボタンを押して表示を切り替えるだけなので、左綴じだろうが右綴じだろうが関係無くページ送りができるのもいいです。
iPadやiPhoneで読む場合にはタッチ操作によってページがめくられるエフェクトがあるため、右綴じの書籍に対応してないiBooksなんかだと気持ち悪いんですよね。ただ、E Inkディスプレイは紙のような読みやすさと超低消費電力とは言え、モノクロなのとバックライトが無く光らないのはやはり微妙ですね。
自炊した電子書籍をKindleで読んでみましたが、「Kindle Store」で購入できればこんな面倒なことをせずに、最適化されたデータをダウンロードしてすぐに読めると思うとかなり複雑です。日本の出版業界の電子書籍サービスには全く期待していないので、一刻も早く「Kindle Store」が日本に上陸してくれることを願います。
Amazon Kindle
http://www.amazon.com/gp/produ……B0051QVESA
Canon imageFORMULA DR-C125
http://www.amazon.co.jp/gp/pro……B0054N878A
カール事務器 ディスクカッター DC-210N
http://www.amazon.co.jp/gp/pro……B002HVI8UE
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