高城剛氏が先日のメルマガで「今年のベストブック(小説部門)」で挙げていた、カナダ人作家エミリー・セントジョン・マンデルの新作「The Glass Hotel」ですが、残念ながら日本語訳されていなかったため、前作『Staion Eleven』を購入してみました。
新型インフルエンザ「グルジア風邪」のパンデミックにより人類の99%が死滅し、地球の文明が崩壊した世界を描いたディストピア小説で、2015年にアーサー・C・クラーク賞を受賞した作品です。まさに新型コロナウイルスが感染拡大を続けている今読むのが最適なタイミングかもしれませんね。
新型インフルエンザ「グルジア風邪」の流行により、人類の99%が死滅し地球の文明が崩壊した。パンデミックの幕開けは、カナダ・トロントの劇場で上演されていた『リア王』の主演俳優アーサーの死で始まる。同じ舞台に立っていた8歳の子役キルステンは、彼の死を目の当たりにする。
そしてその20年後。電気もなく廃墟も残るなか、生き残った人々はわずかな食料や資源を繋いで生活していた。そしてキルステンは旅の楽団に入り、ミシガン湖周辺を移動していた。20年前、死の前にアーサーがくれた『ドクター・イレブン』というSF漫画を大切に持ち続けながら。
ある日、旅の楽団がセントデボラという町で『真夏の夜の夢』を上演していると、観客の中から不気味な「預言者」が現れる……。
アーサーの死までの人生と、文明崩壊後20年目の世界のキルステンの日々が交錯するなか、さまざまな人間模様と『ドクター・イレブン』をめぐる謎が解き明かされる、傑作SFサスペンス。全米図書賞最終候補作。
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